岩及のお話とか(仮)20160624up

□俺の及川が白い
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「なぁ、なんつーかさ…及川ってまっ白くね?」
「肌が?」
「頭の中身が?」
「違うわ!いや何ていうか〜…」
岩泉は、眉間にシワを寄せながら何か考えている。
「何か時々眩しいくらいにまっさらで純白で可愛いくね…?」
思わず松川と顔を見合わせる。
どこがだ!?
身長184センチのパワー5リラだわ、一度敵だと認識したらかなりえげつないわ、普通に性格は最悪でダントツで友達にしたくないベスト3には入るわ…そんな及川に今お前…なんつった!?
「なぁ…松川さんよ」
「言いたい事はわかるけどもね花巻さんよ」
…そうか…聞き間違いとか幻聴じゃねーのか。
そんな話題の人物及川は、担任に呼ばれて職員室に行ってるらしい。
「ていうか、前から思ってたけどお前どんだけ及川の事好きなの?」
今更な質問だけど、一回ハッキリ聞いとかねーと、俺らの身が持たねぇ。
及川が戻って来ねぇうちにキリキリ吐きやがれ。
「…ただ好きなだけなら最初っからだけどな」
ニヤリと岩泉が笑う。
それはもう及川には見せないであろう悪人笑顔で。
「怖ぇーよ!ていうか、お前ら完全にもう付き合ってんだろ?この間の事で告白したんだろ?」
おかげで岩ちゃんが岩ちゃんがって聞かされる俺が持たねぇ。
「まぁ…な」
ちょっとだけ、岩泉の口元が嬉しそうに笑う。
まぁ…そこは今まで二人を見てきた俺らからしたら…まぁ…めでてぇなって気分にも…なるかな。
「良かったじゃん、なぁ…」
と、松川に同意を求めようと隣に視線を向けると…は?
いやがらねぇ!?
つかしれっと廊下から手を振ってんの!?
ちょっと何だよ!?
嫌な予感で顔を上げると向かいの椅子に座る岩泉が窓の外を見ている。
「及川の奴さ…」
視線の先には隣の校舎から中庭の渡り廊下をこっちに向かって足早に走る我が主将様の姿が。
そんな及川を目で追いながら、岩泉が口を開く。
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