*3-Z short story*

□Prologue
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春、

それは別れの季節だ。


俺はこの春
自分の受け持った生徒――教師として育て上げた可愛い教え子達――を社会に送り出した。

確か、俺にとっては
2度目の3学年担任で、
2度目の卒業式だった。


「卒業おめでとさん。……っちくしょ、立派な大人になりやがれよ俺の可愛い教え子よ!」
「先生も頑張って下さいね!!私達、先生みたいな大人にならないように頑張ります!」
「いい心構えだ。シッカリやれよバカ共が」


1年間担任をして、
誰一人残さず卒業生を出せることは、教師にとって喜ばしく、そしてとても感慨深いものである。

しかし銀八は――勿論全くではないが――感傷的にはなれなかった。


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