裏系はR18でお願いします(´∀`)

□努力ロボ
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某月某日日曜日。
携帯電話の着信音で目を覚ました僕は、手探りで枕元をまさぐった。
寝起きの目には液晶画面の光が痛い。
目を細めながら、携帯電話を見上げる。

「・・・・・・めずらしいな」

着信は、天才からだった。

「もしもし」

「洋一、いつまで寝ている気だ?もう昼だぞ」

呆れたような声が受話器越しに響く。寝起きに説教なんて好き好んで聞きたくない。

「さすが天才。よく寝てたって解ったね」

僕は誉めることで受け流すことにした。

「ふっ、天才だからな」

天才はいつものトーンでニヒルに笑い、

「今お前の家の前にいる。インターフォンを鳴らしたんだが――結果的にこうして電話を入れている」

と続けた。
今日はママが生放送のテレビ番組に出演、パパはその付き添いで、僕以外この家には誰もいない。
その僕が寝ていたのだから当然だ。

「ああ、ごめんごめん。今行くよ。でも何の用なの?」

「来れば解る」

そこで電話は切れた。
・・・・・・。

――来れば解る。

見れば解るってことなのだろうか。
それとも言ったら僕が逃げるような謀を企てているのだろうか。
僕はガシガシと無意味に頭を掻く。

「まあ、勝利じゃなくて天才だから大丈夫だとは思うけど・・・・・・」

たとえ後者でも、家にいるのはバレているのだからどうしようもない。
僕は顔を洗い、軽く着替え、階段を下り、玄関までやってくる。

ガチャリ。

ドアを開けると当たり前だが天才が立っていた。
そしてその天才を挟むように、努力。
右に努力。
左に努力。
視覚情報が混乱する。

「え?あ、え?」

青信号を渡る時の教えのように、右を見て、左を見て、また右を見る。
どっからどう見てもどっちも努力だ。努力が二人いる!

「はあっ!?」

僕は思わず叫んでいた。

「お前、双子だったのか!?」

「違いますよ師匠」

あっけなく左の努力に否定された。

「初めまして」

右の努力が頭をぺこりと下げる。

「は、初めまして?」

一応僕も頭を下げる。

「洋一、この努力は私の作ったロボットだ」

「はあっ!?ロボット!?」

天才の説明に、僕は下げた頭を慌てて上げて、右の努力をしげしげと見つめた。
黒い艶のある髪、真っ赤な瞳、ほつれてぼろぼろの柔道着、細い足首、ごつい鉄下駄――

にこり。

努力、否――努力ロボが微笑んだ。
肌はこわばったりせず、自然な表情。生きている努力にしか見えない。
でも本物は天才の左にいる努力なわけで――

「すごいな」

シャッフルされたら絶対解らない。
素直にそう思った。

「天才だからな」

天才は前髪をさらりと掻き上げ、左の努力の肩にぽん、と手を乗せた。

「さて、この努力ロボは努力に組手の相手として依頼されて作った代物だ。
自分自身と戦えば、自分の弱点や精度を上げるべき点が解りやすい上、今まで気付かなかった部分に気付けたりもするからな。
だが、そのためには完全に努力と同じ思考且つ行動パターンでなければならない」

天才は完全という単語を強調して言った。

「プログラムは入力済みだが、それが正常に働いているかを洋一にテストをしてもらいたいのだ。ただ一緒に居るだけでいい。それで、いつもの努力と何ら変わりがなければ努力ロボは完成だ」

「でも僕、努力の攻撃パターンとか知らないし」

天才は首を振る。

「洋一には日常生活の努力との不一致具合を見てもらいたいのだ。
さっきも言ったが、ただ一緒に居てくれるだけで構わない」

「お願いします師匠!」

本物の努力にも頼まれ、僕はふむ、と考える。

・休日と言えど、特に用事があるわけでもない。
・天才と努力に貸しを作れる。
・努力ロボも折り目正しい努力そのものだし、一緒に居ても害はないだろう。

「仕方ないなあ」

断わる理由はなかったが、恩を着せるため渋々と僕は頷いて、

「努力ロボ、預かるよ」

と、ゆるく笑った。

***

「にしても、本当、人間みたいだよな」

部屋に連れてきた努力ロボを改めて観察。
するだけでは好奇心は治まらず、

「腕、触ってみてもいい?」

と、訊いてみた。
努力ロボは「どうしてですか?」と、不思議そうに首を傾げつつも、僕に腕を差し出してくれた。
僕はそれを指先で触れ、押したりなぞったりしてみる。
正直、ロボットだから固くてひんやり冷たいだろうと思っていたけれど・・・・・・。
実際はぷにぷにしていて暖かった。

「天才がさ、防水加工を施してあるって言ってたけど――感触は人間の肌そのものなのな」

僕は感心して言う。

「人間の努力と全く同じに造ったと、天才は言っていました」

窓から入ってくる風に、努力ロボの髪がふわりと揺れる。
僕は努力の腕から手を離し、そちらに手を伸ばしてみた。

「痛っ!」

ぷちっと、髪を一本引き抜いてみると、努力ロボの目がジワっと潤んだ。

「何をするんですか」

更に、恨みまがしい目で見つめられた。
目に溜っている液体のせいで、赤い瞳が濃く見える。
あの目には、どんな風に僕が映っているのだろう。

・・・・・・考えるまでもない。
嫌な奴だな。きっと。
自業自得だけど。

とは言え、努力ロボに嫌われたって減るもんもないし。
別にいっかと、僕は楽観的に意識を会話に戻した。

「ははは、わりい。痛覚はあるのかなーって」

「もう、普通に口で訊いて下さいよ!」

努力ロボはすねるような口ぶりで言う。

「じゃあ、胸のとこが開いたりして、中の機械が見えたりとかすんの?」

イメージ的には鉄腕アトム。

「少々お待ちください」

努力ロボは黒帯をほどき、上着を脱いだ。
そしてぺたぺたと露出した腹や胸を触り、

「ありませんね」

と簡潔に述べた。

自分のことなのに知らなかったようだ。

「繋ぎ目とかもないんだな」

僕は努力ロボを床に座らせながら、それとなく裸を見遣る。
日に焼けていない白い肌にへそ、胸には小さな粒が二つ。
それ以外は何もない。
僕は次に、努力ロボの腹をさすってみた。
凹凸のないなめらかな肌。

「あー。目では見えない線があるのかなとも思ったけど、そういうのもないね」

「師匠」

「ん?」

「くすぐったいです」

くすくすと笑い声を漏らし、努力ロボが身をよじらせる。
そこで僕は、ふと気付いた。

「・・・・・・お前って、人間の努力と同じ体の造りなんだよな?」

「え?あ、はい」

くすぐったさを堪えながら頷く努力ロボ。

「じゃあ、これの大きさも同じなのか?」

僕は腹を撫でていた手を上へと滑らせ、右の乳首を軽く持った。

「ひゃうっ!?」

「どうなんだ?」

努力ロボは驚いたような声を上げたが、僕の手を払いのけることはなかった。
頼りなさげな目を左右に泳がしながら、「えっと、はい・・・・・同じです」と、か細い声で答える。

だとすると、

「天才は、努力の裸を見たわけか」

いや、見るだけでなく、測るために触ったりもしたはずだ。

――天才の手が努力の裸体を滑るように這い回り、その気持ち良さに震える努力。

そんな光景が目の奥で繰り広げられて。
いらいらする。
なんでだろう。

「あの、師匠・・・・・・痛い、です・・・・・・」

気付けば努力ロボの乳首を強く捻り上げていた。

「ししょう・・・・・・?」

辛そうに、かすれた声。

この声は天才の予測で創られた物なのか、それとも事実を元に作られた声なのか。
ぷつりと、僕の何かの何かが切れる。

「じゃあ、気持ちよくしてやるよ」

それをきっかけに、僕は努力ロボの乳首を口に含んだ。
くるりと乳輪を舌でなぞり、尖らせた舌先で乳頭をえぐるように動かす。

「ぅあっ・・・んっ、ししょうっ・・・やめて、くださいっ」

努力ロボは口で牽制するだけで逃げようとしない。
本物の努力なら今頃僕を突き飛ばしているはずだ。
不一致発見。天才の失敗。ざまあみろ。

「ふぁっ・・・あっ、ぐりぐりって・・・ひゃあ・・・ぁん!しないでっ、しないでくださいっ!」

何度も舌を往復させると、努力ロボは泣くようにあえぎ、体をビクビクとひくつかせた。
僕はその反応に調子に乗って、右の乳首だけをしつこく唾液たっぷりに転がし続ける。

「やぁっ・・・だ!も、うやめ!じんじんして、体、おかし・・・いっ、ンあっ!」

「お前のおっぱい、すっげー立ってる」

唇ではむはむすると、固くしこっているのがよく解る。

「マジで豆みたいにになってんぞ?ロボットのくせに、感じてんのか?」


「ふぁ!? あっ、違っ、違います!」

努力ロボは一気に顔を赤く染め、ちぎれんばかりに首を横に振った。

「そっか。違うのか」

どう見ても感じてるけど。
それならば。

僕は努力ロボの乳首に噛みつき、きりきりと自分の方に引っ張ってみた。空いている手を使って左の乳首をひっかいてもみる。

「やあっ!だめ、先っぽ、おかし・・・・・っ!!」

放っておいたためか、左の乳首は感度が高まっていたらしい。爪で軽く掻いただけで、努力ロボはぴんっと背中をのけぞらせ、体を硬直させた。

「ひゃっ、ああぁあ!」

正座をしていた努力ロボの腰が浮き上がり、前後にゆるゆると揺れ始める。下半身がむず痒いのだろう。

「こっちも天才に“色々”調べられたのか?」

僕は努力ロボのぷっくり腫れた胸から離れ、ズボンに手を滑り込ませる。
熱く、芯の入った棒のように固くなったペニス。
それを、努力ロボはむさぼるように僕の手にこすりつけてきた。

「ふぅあっ、あっ、うぁっ、あっ・・・こすれるの、い、きもちいっ・・・」

途切れ途切れの呼吸音もあいまって、ピストン運動を連想させるその動き。

「発情期の犬かお前は」

「や、そんな、言わ・・・ないで・・・くださ・・・あっ、ンッ!」

手の平で竿を握り、上下にしごく。
努力ロボはその動きに合わせて腰を振り、より強い刺激を自らのペニスに与えようとする。
その先からはだらだらと溢れ出る液体。
ぬちゃぬちゃだ。

「こんなにいっぱい、僕の手にねばねばするのこすりつけやがって」

「らって、ごしゅごしゅされたら・・・かってに、でちゃぅん、んっ、で、す・・・!」

切羽詰まった顔で、体を激しく揺すり続ける努力ロボ。
素直になったのは良いことだが、ますます努力にあるまじき行為だ。
僕は先ほどから抱いていた疑問を口にする。

「お前、プログラムミスのせいで逃げられなかったの?本当は嫌なの?」

「っ違います!・・・すき・・・・・・だいすきっ、・・・なんです・・・・・・っ!」

努力ロボは熱に浮かされたように、息を荒くして答えた。

そうかそうか。

「本物と違って、エロいことが好きなのか。そりゃずいぶんな作りだな」

「ちがっ・・・!そうじゃなくて、ししょうがぁ、あっあん、すきっ、なんですっ・・・!」

またも不一致発見。
本物の努力はそんなこと言わない。
本物の努力が、僕を好きなはずがない。

「・・・ししょう・・・はぁっ、あっ、ししょう・・・!!」

きゅうっと目を閉じ、何度もかすれた声で僕を呼ぶ。
半開きの口からは唾液まみれの赤い舌がちらちら見えておいしそう。

「・・・・・・努力」

思わず、我を忘れて舌をからませてしまっていた。
努力ロボの内部は、機械と思えないほど柔らかで、生々しい舌の弾力が気持ち良い。
くちゅくちゅ・・・と耳の内側から淫音が響き、全身に広がっていく。

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