久保時・最遊記小説

□新世代の殺人者
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16歳の少年が、両親及び弟を殺害。

各死体の手と足は切断され、腹は裂かれて中の臓物はひっくり返されたおもちゃ箱のように部屋に散乱していた。

踏み込んだ警察が見たものは、うっすらとした笑いを浮かべた少年がリビングの床に血で図形を描いている所だった。

後の供述によると少年は悪魔を呼び出そうとしていたとのこと――


解体に解体を重ね、
破壊に破壊を掛け合わせ、目的のために全てを喪失した少年。


そんな少年をマスコミはこぞって連日連夜放送した。


それは久保田誠が覚えているニュースの中で一番古い少年犯罪。


あれからどれほどの時が過ぎ、どれほどの少年犯罪が起きたのだろう。


友の生首を晒し親を食らい妹を切断最愛の人でさえなぶり殺す。


他人の気持ちなんてこれっぽっちも解らないけど、
僕らは確かに同じ時代を生きている。
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