dream2
□恋の駆け引き
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言ったら、貴方は困るだろうか。
それとも呆れるだろうか。
でも、もう抑えきれない。
貴方を見るのが苦しい。
だから、私は言ったのだ。
「マスタング大佐、大佐のことが…好きです。」
「そうか。」
大佐は何事もなかったかのように、机に向かっている。
こちらを見向きもしない。
不安になった私は、思わずもう一度大佐に声をかけた。
「あの、大佐…今の聞こえてましたか…?」
「あぁ。しっかりと聞こえたが?」
「そう…ですか…。」
そのまま黙ってしまった私をよそに、大佐は黙々と仕事を続ける。
普段はろくに仕事もしないで中尉に怒られてるくせに、こんなときに限って…
そのまま無言の時間が流れる。
そのうちある考えにたどり着く。
反応が無い=興味が無い
あぁ…なんだ。そうか。
私には興味すらない、と。
このままここにいるのは無駄なことなのか。
「……大変失礼しました。仕事に戻ります。」
「…待ちたまえ。」
振り向くと、大佐とやっと目があった。
「君は私を慕っている、と。」
「……はい。」
するとおもむろに立ち上がった大佐は、私のほうに近付いてきた。
そして私の腰に手を回し、ぐいっと一気に引き寄せた。
「大佐…「君が私を慕っているなどということは、とうの昔に知っている。」
大佐の指が動き、私の顎を持ち上げる。
顔が徐々に近づき、心臓が跳ねるのを感じた。
「大切なのはこれから君がどうしたいか…、そうだろう?」
そう言って私を試すように笑いかける大佐。
そんな問いかけに、最早言葉はいらない。
恋の駆け引き
背伸びしてキスをすると、唇を離す前に頭を押さえられる。
(息ができない程のそれに)
(身体の芯が痺れた)
エロ大佐万歳