dream2

□お昼寝禁止令
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「おい、いい加減起きろ。」

「ん………へ?」


紅く夕日の差す、人気の無い教室。
どうやら私は今の今まで机につっぷしたまま爆睡していたらしい。
そして私を起こした声の主は、現国の教師だった。




「お前いつまで寝てるわけ?」

「ふあー…先生…おはよう…。」

「おー、おはよう…


じゃねーだろ!もう夕方だから!お前一体いつから寝てるんだよ?!」

「先生、ノリツッコミも出来るんだ。」

「ったく…。」



先生は私の隣の席に座った。
先生の白衣が夕日に照されて真っ赤だ。




「お前、俺の授業でも寝てただろ。」

「だって現国つまんない。」

「いや、先生だって眠いけど頑張ってんだよ?出来ることなら授業なんか寝っころがってやりてーよ?」

「どんな授業だよ。」

「まぁ他の授業ならともかく、俺の授業で寝るのは禁止!」

「む…無理無理!私に睡眠を取るなってこと?!」

「お子様は夜に一人で《ピー》とかしないで早く寝る!」

「今の放送禁止用語だよね?教師の言葉じゃないよね?」




夕日が傾きだして、教室はだんだん暗くなる。
…そろそろ帰らないと。

よっこらしょ、と立ち上がり、机に軽く腰かけた。




「先生は、なんでそんなに私に寝てほしくないの?」

「は?」

「あ、わかった!先生は私の寝顔を他の男子に見られたくないとか?」

「ばっ…おま…、先生そんなガキじゃないっての。」

「えー?じゃあなんで?なんで私だけそんな…」


他にも寝てる子はたくさんいるのになんで私だけ、と思った。



すると『がたんっ』と先生は立ち上がり、私に近づいた。
私はただ先生を見つめる。


その次に聞こえた『がたんっ』は、私が机に押し倒された音。
それでも私はただ先生を見つめる。






「せん、せぇ…?」

「どアホ。」

「は?」

「お前の寝顔なんて見てたら、ヨクジョーして授業に集中出来ねぇだろーが。」















お昼寝禁止令








(小さく吹き出して笑ったら)
(強引にキスされた)













しっかりして下さい、先生

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