御話

□猛将の涙
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まずは龍の生い立ちだァ・・・


この龍、実の親父と反りが合わんでな、

六つやそこらで寺へ入れられちまうんだ


寺の規律たァ厳しいもんでなァ
おまけにおん地は東北ときたァ

俺なら神通力でも身につけちまわァ



まァそんなで餓鬼は六年かそこら経ってようやっと出られたんだとさ


病弱な実兄の鶴の一声だそうだ、まァ出てすぐ城の城主ってェ大役がまわったがな。

これを引き受けたがつかの間、内乱よ


養子だかなんだかが原因で家臣が領内の豪族集めて騒ぎ立てたんだと


ここで若い龍は自分の立場をようやっと理解した


大人達が生んだ不始末を息子甥っ子にさせようとしたが病弱な兄のせいで人手でが足りなんだ

そこで自分かってな


色んな憤りを感じながら龍は初陣を飾ったんだ

してこれをパパッと綺麗に鎮圧しちまった


家臣は土手ッ腹に不意打ちよォ

寺に預けられるような能なしが眠れる獅子ならぬ眠れる龍だったんだからなァ




そんなこんなでとんとん拍子の出世だったんだと








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