小説【三國】

□しりとり
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孫策「周瑜〜!しりとりしようぜ〜!!」

周瑜「は?しりとり……?別に構わないが…」

孫策「よし!じゃ、まずは『しりとり』の『し』からだな!!」

周瑜「『し』?『リ』じゃないのか?」

孫策「うるせえっ!ただでさえ尻取られるんだから初めくらい頭からやった方が良いに決まってんだろ!?」

周瑜「……」

孫策「じゃ、始めるぞ!!『周瑜』!!」

周瑜(孫策……これが言いたかったのか…)

 胸を高鳴らせ、じ〜んと感動する周瑜。

周瑜「『ユステニアヌス帝』」

孫策「何だそれ!?」

周瑜「未来で東ローマ帝国の全盛期に君臨するはずの大帝だ」

孫策「へえ〜…」

(み…未来……?)

周瑜「どうした?突然黙り込んで。らしくもない」

孫策「い…いや。何でもないや。んじゃ俺はなぁ〜…『戌亥』!!」

周瑜「方角もありなのか!?……まあ良い。『イグナティウス・ロヨラ』」

孫策「いぐな…?お前よく舌噛まずに言えたなー…ってか何だよソレ!?」

周瑜「未来に活躍する布教者だ」

孫策「ふぅ〜…ん?」

周瑜「さ、次は君の番だぞ?」

孫策「……ああ。えっと、じゃあ『落花生』!!」

周瑜「『イエズス会』」

孫策「いえづすかい?」

周瑜「イグナティウス・ロヨラとフランシスコ・ザビエルが共にキリスト教の世界進出を目指して開いた、主に布教活動をしていたカトリックの団体だ」

孫策「……お前なぁ!!もちっと俺のわかる範囲で言ってくれよ!!『犬』!!」

周瑜「『ヌルハチ』西暦1616年、ハン位につき、興京老城(へアトラ)に建国し、国号を後金とした人物だ」

孫策「西暦って何だよ!?しかも1616年っていつだ!?俺が分かるやつって言っただろ!?何の為に俺が最初お前の名前言ったと思ってんだお前はっ!!え〜っと。『地下』!!」

周瑜「孫策……。そうか。君はこのしりとりを通じて
私とらぶらぶしたかったのだな?それならそうと早く言ってくれなければ困る。……『可愛い孫策』」

孫策「は!?お、お前何言ってんだよ!!『鯨』!」

周瑜「『乱心。……その原因は孫策。君なんだ』」

孫策「………周瑜。お前、ソレ何処で切るんだよ。乱心だったら『ん』で終わってるからお前の負けだぞ?」

周瑜「何を言う孫策!?『だ』で終わるから負けではなぁ〜いっ!!」

孫策「あーもうわかった!!狂うな周瑜!!『ダチョウ』!」

周瑜「『美しい孫策』」

孫策「自分に言ってろ!!……あーくっそ。また『ク』かよ。…『栗』!!」

周瑜「『狂おしいほどに愛しい孫策』」

孫策「……『クラゲ』」

周瑜「『ゲイでも良いじゃないか。好きだ孫策』」

孫策「…………だぁぁあああっ!!もうっ!やめだヤメっ!!こんなんしりとりじゃねぇだろ!!大体何だお前!『ゆぐなてぃうす・ろよら』とか、未来のことなんて分かるわけねぇだろっ!?」

周瑜「『イグナティウス・ロヨラ』だ。それと孫策。今まで黙っていたが、実は私には未来が見えるのだっ!!」

孫策「嘘をつけ――っ!!」

周瑜「な…何!?孫策!君は私の言うことが信じられないというのか!?」

孫策「そりゃいつもなら信じられるけどなぁ……こんな事言われたって信じられるかっ!!!」

周瑜「何事も信じることから始まるんだぞ!?」

孫策「時と場合によるだろーがぁ――っ!!」


 とある日の呉の風景。みんな平和です。 

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