一発芸2

□万事屋
1ページ/1ページ

@万事屋の近くに住んでいる一人暮らし
@事なかれ主義
@日記をつける





軽い気持ちで日記をつけてみた





【2月○日 (金)】

朝、起きたら大雪で交通機関が麻痺しており、会社に遅刻すると電話した。
「いーよ休んで」と言われた。
休んでいいんです?と聞いたら「仕事ねーもん」と言われた。
1年前に入った会社だけど、転職を考えないといけないかなと思った。

昼、一人で暇なので、家の窓から見える景色を眺めた。
まっしろしろ。きれいだ。
そういえばもうすぐ雪合戦大会がある。
いつも仕事を理由に休んでいるけど、行ってみようかなと思う。

道の真ん中で、女の子が、大きい犬と外でたわむれていた。
かわいい。モデルさん?
大きい犬に押しつぶされたけど、けり上げて笑ってた。
体が丈夫なのかな。



【2月×日 (土)】

きょうも雪だ。
どんどん降ってきて寒そうなので、きょうもずっと家の中にいた。
テレビ番組は興味のないジャンルばかり。
よって、また家の窓にはりついた。

また昨日みたいに、女の子と犬が遊んでいた。
かと思えば、地面に顔をつっぷしている。
何をしてるのか気になったけど、背中をこっちに向けているのでわからなかった。
そのうち男の子が家から出てきた。
女の子に何か叫んで、そして、けられていた。
家の壁にたたきつけられるほどのパワーみたいだ。
女の子は何を目指しているんだろう。
オリンピックで何に出るつもりなんだろう。
ていうか怪力すぎないか。女子なのに。



【2月△日 (日)】

雪はやんだ。
午前中、店に行って、双眼鏡を買った。
なんかはまった。

女の子と犬は、昨日と同じく地面に顔をつっぷしていた。
今度は背中ではなく顔が見えるようになっていた。

びっくりしました。
道路に降り落ちた雪を食べていました。

しょうゆかけて食べてました。

男の子はまた叫んでいました。

またけられるのかな、と思ったら、男の人が出てきた。
お父さんかお兄さんか。

その人は雪をお椀に入れて、牛乳をかけていた。
違う。
いちご牛乳だ。双眼鏡で見えた。
そしてかきこんでいた。

3人とも、やつれている様子だった。



【2月□日 (月)】

雪も解け始め、交通もすっかり正常に戻った。
仕事に行った。
その途中、例の3人の家の前を通った。
看板があった。
「万事屋 銀ちゃん」とあった。
誰が”銀ちゃん”かは謎だ。










【2月◎日 (土)】

雪ではなく雨が降った。
出かけるのが面倒なので、家で過ごした。
そして、窓にはりついた。
きょうは何かやってるかと思った。

やっていました。

天に口を開けていました。

兄と妹(父と娘?)と大きな犬です。

雨を飲んでいるようでした。

弟(息子?)は、かさをさしていました。

また何か叫んでいたけど、ザーザーザーザー降ってるので聞こえなかった。
万事屋は相当、貧乏なのか。
というか何の会社なのか。
気になる。



【2月*日 (日)】

逮捕?!

と思ったけど違った。



【2月#日 (月)】

仕事して普通に帰宅した。
いつもの日常。

昨日の日記を補足しようと思う。
びっくりしすぎてあれしか書けなかった。

万事屋に警察が2名入ったのを見た。
真選組とかいう警察だった。
黒い髪の人と髪を染めた人だった。

2人が万事屋に入ったところから見たので、めちゃくちゃ気になって、ずっと窓にはりついていた。
結局10分くらいしたら、警察が帰っていった。
黒いほうはめちゃくちゃ怒っていた。
話しかけてきた髪を染めた人に怒鳴っていた。
怖い上司だ。
髪を染めた人は全然落ち込んでいなかった。
タフだな。



【2月?日 (火)】

朝、駅に向かうためあの道を歩いていたら、声をかけられた。
あの白髪のお父さん(お兄さん?)だった。
こっちが一方的に知っていただけなので、いざ目にしたら有名人を見ているようだった。
「万事屋 銀ちゃん」の名刺をもらった。
何でもやりますと言われた。
ごみ掃除でももの探しでも盗み聞きでも盗み見でも何でもだそうだ。
ばれているのかと思った。
でもそれだけで終わったので、よかった。





「銀ちゃん、どうしたアルか」

「いい金づるが見つかったぜ」

「マジでか!!?」

「何変なこと言ってんですか、銀さん」

「ここ数日、俺らを監視してた女だ。証拠はある」

「マジでか!!?」

「え、ちょっと待ってくださいよ、ぼくら監視されてたんですか?! 誰に!?」

「知らねェよ。でもあれだよ、個人情報がアレとかで言ったら金もらえんだろ」

「わかった、エビフライの侵害ってやつアル!」

「プライバシーな」










ら、万事屋に目をつけられた!!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ