ハラス

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 奥へ引っ込み、試しに浴衣をまとってきた名無しさん殿は可愛らしかった。おなごらしからぬ振る舞いは多々あるが、こうして見るとまるで大和撫子のようだ。

「どうですか真田さんっ」
「似合っているでござる!」
「ありがとうございますっ」

 自信たっぷりにそう言うと、名無しさん殿はとても嬉しそうに笑う。その笑顔はきっと彼女しか似合わないような、素直すぎるものだった。
 それが自分に向いているというんだから、嫌な気持ちは微塵もない。だからこそ即座に言えた、

「名無しさん殿は藍が似合うでござるな」
「えっマジですか?! 良かったー! ・・・へへっ、政宗さんも喜んでくれるかな」
「・・・・・・」

 どうしてか理由は何となしにわかるが、答えたくなかった。









勝ちたいなあと心底思った時
浴衣については完璧無知なので「あれこれおかしくね?」なとこあってもスルーでお願いします・・・! ていうかヒロインちゃん笑顔にするどころか逆だよっていう。
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