小説
□教えてplease♪◆
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兄で
親友で
相方で
好きなヤツで。
(やっぱ分かんないや…考えるだけ無駄かも)
ため息をつく。正直俺は、ロニにどう接するのが正しいのか分からなくなっていて…いろいろ混乱していた。
―初めてソウイウ意味で触れられた、あの日から―
「…カイル?どうしたんだよ、顔真っ赤だぞ?」
「わわッ!そんな…」
「大丈夫か?バカなのに風邪でもひいたとか?!」
そう言っていきなりおでこを合わせて来たりするもんだから
ガタタタタッ
簡素な木製の椅子ごと後に引っ繰り返ってしまった。
「ぃたた〜。」
痛む後頭部を抑えつつ自分に情けなさを感じてしまう。
そもそもこの街で足止めをくってから今日で3日目になる。
それまでは穏やかな気候が続いていたのだが、突然の激しい雨風に出会ってしまいせめて外を歩けるようになるまでは…と連泊する事になったワケだ。
「ったく…今日は同じ部屋なんだから、うつすんじゃねーぞ?」
そう言って差し出された大きな手を借りるべきか少し迷ったけど、頬を膨らませながらもぎゅっと握って立ち上がった。
「風邪じゃないっての。」
「あ、そぅ。」