小説
□恋人は看護師◆
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─ガラララ。
「え…ロニ…?」
白い壁に白いカーテン。清潔な個室。
そこへ昼間担当の白い看護服に身を包んだナースが駆け込んできた。
一方…
「いよぉ〜!カイルvその服すっげえカワイイぜ!!」
ベッドにギリギリ納まっているようなデカイ体に健康そうな浅黒い肌。「ドコが悪いんじゃ!!」と、どついてやりたくなるような青年がそこにいた。
いうなれば、彼の右腕全体を重厚に覆う包帯が彼がココにいる所以か…
「お前のいる病院でラッキーだな♪」
「いや…ワザとだよね」
がっくりと肩を降ろすカイル。
そう。
この二人は恋人同士だったりするのだ。
【恋人は看護師】
「とにかく!仕事中なんだから大人しくしててねっ」
挙げた腕で近付くカイルの隙をみて、後頭部を引き寄せる。
「わぁっ…ん〜!!」
そのまま前倒しになって無理矢理に唇が奪われる。
音をたてて深く求められれば、昨晩の熱さを思い出してしまう。
もっとも、それはロニのアパートでの事であって病室なんて所じゃない。
片方は勤務中なのだ。…それなのに。