Sunflower
□第一話
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もとから足が結構速く、家を早く出たのもあり、晄はあっという間に学校へ着いた。
???「晄――――!!」
『あっ智ちゃんだ!智ちゃーん!』
学校には晄の小学校からの親友、茂石智花が先に来ていた。
智「また学校一緒ね。」
『うん。嬉しい!』
早速式の行われる体育館に行く二人。
ほかにもすでにたくさんの入学生やその親がいてだいぶざわついていた。
晄と智花がクラス分けの一覧表を見ていると、
???「ごめん晄!遅くなっちゃって。」
晄の母、陽子さんが慌てて晄たちの元へやってきた。
『お母さん!こっちこっち!』
智「陽子さん。おはようございます。」
陽「あら、智花ちゃん。また晄と一緒なのよね。よろしくね。」
智「はい!もちろんです。」
晄と智花は昔からお互いの家を行き来するほど仲が良いので 陽子も智花の事はよく知っていた。
陽「智花ちゃん。お母さんは?」
智「今日は急に仕事が入っちゃったんで無理みたいなんです。」
陽「そう…寂しくない?」
智「いつもの事なんでもう慣れてますよ。」
そう言う智花の顔が心なしか暗かったのを感じて、晄は話題をそらそうと話し始めた。
『お母さん、クラス分け表を見てたんだけど、また智ちゃんと一緒のクラスだったよ!』
陽「よかったじゃない。智花ちゃん、今日は私があなたのお母さん代わりよ。智花ちゃんは晄を頼んだわね。」
智「もちろんです!」
『智ちゃん、お母さん。早くいこう。』
陽「はいはい、引っ張らないの。」
晄は嬉しくていつになくはしゃいでいた。
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