†Wahiawa†
□‡3‡
1ページ/6ページ
A parting of the ways.
【1】
杠くんが辞めると聞いてから送別会まではあっという間だった。
なんで?
辞めてなにするの?
聞きたいコトは沢山あるのに今更、声をかける勇気もなくて…。
わたしはただ彼を目で追うしかできなかった。
「ついに今日だね〜送別会。蛍も来れるでしょ?」
友達がため息まじりに聞いてくる。
「うん。最後だし。」
「あ〜ぁ、杠くんのコト結局落とせなかったなぁ。まぁ、しょうがない。(笑)」「…なんで?」
あれから友達が杠くんと何度か飲みに行ってたのは知ってる。
確かにうまくいった報告は聞いてなかったけど…。
「飲みはOKしてくれるんだけどデートは断られるからさぁ。理由聞いたら気になるコがいるんだって。ガッカリ。υ…それより聞いてよっ!先週の合コンでさぁ…」
友達はすでに別の男の話に移ってたけど耳に入らなかった。
杠くん気になるコがいるんだ…。
ヤキモチを妬く権利なんてないのにわたしは心臓をわしづかみにされるような痛みを感じていたんだ。
.