種小説
□あの日の残像
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今でも
ずっと俺を守ってくれていると
勝手に想っている俺を、
君は許してくれるだろうか…。
†あの日の残像†
ミリアリアを通してキラとカガリに接触した。
双子なだけあって、2人とも頑固だった。
でも、俺も負けずに頑固だったと今では思う。
同じ目的を持って戦っている、それは今でも変わらない。
変わらないはずなのに…。
キラたちが何をしたいのかが今の俺には理解できない。
―俺は間違っていない。
強くそう想っている。
今回のことは特にだ。
しなくてもいい戦いにもかかわらず、何故、アークエンジェルは戦場に出てきたのか。
艦に帰り、部屋で独り考え込んでも答えなど出ないことはわかっている。
それでも、必死に答えを探しているのは、俺に必要な人がここにいないせいかもしれない。
「…カガリ。」
独りの部屋に木霊する声。
ほんの数日前は2人でここに居たのに…。
ポケットを探って、中に入っているものを手にとる。
―ハウメアの守り石
『お前危なっかしい。守ってもらえ。』
今ではもう、笑ってはくれないだろうか。
泣かせてばかりだ。
指に光っていた指輪。
―胸が痛んだ。