海賊夢館
□再会は必然に A
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「宴だぁぁ!」
「「「乾杯ー!!」」」
敵船から奪った宝をシャンクス達は分けていた時
小さな宝箱が目に入った
中身を聞くと、悪魔の実だという
「なんの実だろうな」
「頭、食ってみて下さいよ」
「やだよ、カナヅチになりたかねぇ」
それゴムゴムの実だよ
喉から出そうになる言葉を飲み込む
「セレネ、そんな隅に座ってないで来いよ」
シャンクスが私を手招きして呼ぶ
「セレネちゃん、見てたぜ!凄かったな!」
「あんな早ぇ居合、初めて見たぜ」
どうやら、ほぼ全員に見られていたようで
矢継ぎ早に質問される
「お頭より強ぇんじゃねぇか?」
「ルゥさん、それはない」
「文武両道、才色兼備とはセレネちゃんのためにある言葉だな」
「褒めても、ピアノ演奏くらいしか出来ませんよ、ヤソップさん」
「セレネがここまで強いとはな」
「ベンさん…」
「………」←(拗ねるシャンクス5秒前)
「セレネちゃーん、どれにする?」
と、エミリーさんに宝分けに誘われる。あ、エミリーってのは料理長の愛称らしくて本名はエミリオって言うんだって、本人から教えてもらった。
「あ、私いいです、皆さんで分けて下さい」
「あら、遠慮しなくていいのよぉ?」
「ほんとに、いいんです…財宝より…皆さんの笑顔と健康が何よりの私の宝ですから」
そういうと、周りから涙声がする
「俺ら…幸せだな、うぅ」
「まさに女神!」
「天使!」
「セレネちゃん、俺らの笑顔が宝だって!」
おんおんと大の大人達が泣いている
「あーあ、セレネちゃんも罪作りな女だねぇ」
「…す、すみませんι」
「俺らより、あっちをどうにかしてくれ」
ベンさんの指差す先に、隅でのの字を書いているシャンクスがいた
「あー…」
「セレネちゃんが、俺らばっかと話すからって拗ねてやんの」
ルゥさんが肉をかじりながら、シャンクスの背中を棒で突いている
「セレネが酒でも持っていきゃぁ機嫌も良くなるだろ」
ベンさんにお酒を渡されてシャンクスに近づく
「シャンクス」
「セレネは俺よりあいつらが好きなんだろ…」
後ろから声を掛けるも、拗ねモードは解除ならず
セレネはシャンクスの背中から抱きしめて耳元で囁いた
瞬間、シャンクスは立ち上がり、セレネを正面から抱きしめてキスをすると、セレネを抱き上げて、宴会場を後にした
その様子を、遠くから眺めるヤソップ達
「セレネちゃんも大変だな」
「相手はお頭だぞ?何を今更」
「ま、お似合いだからいいんじゃないかしら?」
「付き合いきれねぇよι」
ー……
「シャンクスー」
「……」
「…私の一番大事な宝はね、シャンクスの笑顔なの…だから…笑って?」
「セレネっ!」
「んぅっ…」
「よし、今すぐ俺の部屋に行こう!」
シャンクスはやっぱりエロ親父だっ
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