【ガンダムOO/うたかた】
□オトナの味
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「みんなー! これ作ったの。良かったら食べて♪」
とある日のグリニッジ標準時間の昼下がり。
クリスティナが紙袋から取り出したのは、焼き菓子の数々とチョコレート。
「へぇ〜スゴいな」
ロックオンは感心して、お菓子を見渡した。
「美味しそう」
フェルトは僅かに顔をほころばせる。
「これ、もしかして全部手作りっすかー?」
リヒテンダールの問いに、
「そうよ」
クリスティナは胸を張って答える。
「お酒の入ったお菓子作ってみたくなって。
やりだしたら止まらないというか?
勢いに乗ってこんなに作っちゃった」
苦笑するクリスティナにリヒテンダールは、スゴい、と驚きを露わにする。
「食べてもいいっすか?」
「勿論よ、その為に持って来たんだもの。食べて食べて♪」
クリスティナは食堂に居合わせた者達に振る舞った。
「僕はお茶を用意するよ」
「あ、あたしも手伝う」
アレルヤとクリスティナはキッチンに向かう。
「どれどれ」
とロックオンはクッキーを食べた。
「これは、ラム酒が入ってるな」
「これはコーヒーの味がする」
フェルトが食べたのと同じものをロックオンも口にする。
「コーヒーリキュールだ」
「こっちはなんすっかね?」
リヒテンダールが食べたチョコチップのカップケーキだ。
同じものを食べ、
「たぶんホワイトリキュールじゃないか?」
とロックオン。
「ロックオン、詳しいね」
フェルトが尊敬のまなざしで見つめる。
「ま。酒は好きな方だしな」
満更でもない様子で、ロックオンは苦笑した。
「お茶の用意できたわよー」
クリスティナとアレルヤがトレーに紅茶を入れて持って来る。
ティータイムの始まりだった。
「それじゃ、僕もいただこうかな」
アレルヤはチョコレートのトリュフを口にする。