【うずもれし空白・虚無】

□わかってない二人……
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 ある日のこと。
 偶然どこかのフィールドで楚良を見掛けたクリムは、楚良に声をかけた。
 が、楚良はいつもと違って元気なさそうだ。
「珍しいな、いつもなら`く〜りむー、決闘しようよ〜'てつっ掛かって来るのに」
「…決闘か〜。…」
 溜め息混じりに、楚良は呟いた。
「どうした、何かあったのか?」
 ちょっと驚き、クリムは心配そうに言った。。
 そこにまたミミルが偶然やって来た。驚かそうと二人がいる岩の後ろに回り込む。
 しかし気になって、会話に耳をすましてみると…
「…最近、カールが冷たいんだ。
 今日、マクアヌで会ったから、どっか遊びに行こうよ〜て誘ったら、アルフと約束あるからってダメだって、ツンツンしてゆうんだ。」
 はっきり言って拗ねた口調。初めて会ってから、もう二年以上は経つというのに…
内心クリムは、まだまだ子供っぽいと思い、同時に微笑ましくも感じた。
「んで、`クリムと決闘でもしてれば?'だって」
「はあ!?何で俺が出てくるんだ?」
 そこに自分の事を出されて、クリムは驚いた。
 それに対し、
「さてね〜ん?」
 楚良は両手をヒラヒラさせて、おどけて見せた。
 自分じゃ検討つかなくて、苦笑いするしかない心境だ。
 話を聞いて、ミミルは思った。
(そりゃ、焼き餅でしょうよ!)
「あ!もしかしたらあれじゃないか?
 お前あの子といる時、いつも俺見る度に決闘しかけて来るから、それが気に食わないとか!?
 焼き餅やいてるんじゃないか?」
 合点がいったと言いたげに、ポン、と手を打つクリム。
(そうそう! さっすがクリム!)
 ウンウン、とミミルは頷いた。
 と、楚良は…
「カールも、決闘したいん?」
 それに対しクリムは、
「そうだと思うぞ!」 思わずコントロール操作を誤り、ミミルは岩に頭をぶつけた。
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