銀魂もどき
□宵闇にうかぶ緋い月B
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「銀、早速白夜叉として動いてもらいたい。」
木戸達のアジトである町外れの廃屋の一室で
木戸は、愛刀の手入れをしている銀時に一枚の写真を渡した。
「…そいつを殺ればいいの?」
銀時は、手を止めてに写真を一瞥すると
またすぐに刀の手入れを始めた。
「あぁ。
こいつは幕府の高官で、ちょうど今夜、天人達との密談があるらしい。
どんな内容かまでは把握してないが、どうせろくな事じゃないだろう。
天人達と会う前に消せ。」
「…神楽に呑ませた薬の解毒薬
まだもらってないけど?」
銀時は、一度も木戸と目を合わさない。
「…こいつを殺って戻ってきたら、解毒薬を渡すと約束する。」
木戸は、そんな銀時から目を離さない。
いや、離せなかった。
殺気に満ちた今の銀時から目を離すことは
木戸の本能が“危険”だと告げていた。
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