□迷子の街
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「ここには迷子がいっぱいね」
久しぶりに会った幼馴染が言った。
空を見上げる。果てのない真っ暗な天上は、背の高いカベに支えられている。
「明るいから道には迷わないけれど」
と大真面目な顔をして彼女は付け足した。
「ここは迷子の街さ」
僕も大真面目に答えた。
街灯が眩しい。彼女がいなければ、僕もミチに迷いそうだ…。
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