tennis novel

□暑い日の過ごし方
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いつもの帰り道。


「暑い…」

「そうか?昼よりはまだいいと思うが」

「ムシムシして気持ち悪い…」

「日本の夏は湿気が高いからな。アメリカと比べて」

「うー」


リョーマは初めて迎える日本の夏に既にバテ気味であった。テニスをしている時は感じないのだがそれ以外はいつも以上に疲れる。夕方になってもそこまで気温が下がらないため下校中も暑くて堪らない。じっとりと汗をかいた身体が気持ち悪くて仕方ない。
一方手塚はいつもと変わらない涼しげな顔。


「アンタ、暑くないの?」

「そんなことはないが我慢出来なくもないからな」

「そんな風には見えないけど?」

「俺も暑いし汗かいているぞ」

「ふーん。それよりさ、アイスおごって!オレ今のままだと死ぬ」

「そんなことで死ぬ奴があるか。ふぅ…全くしょうがない奴だな。じゃあコンビニ寄ってくか?」

「やった!さすが国光!」


というわけでコンビニに立ち寄る。中に入ると冷房が効いていて涼しい。汗ばんだ身体には少し寒いがすぐに慣れるだろう。

リョーマはアイスの置いてあるところまで直進し、選び始めた。


「何にしようかな…」


そんなリョーマを手塚は微笑ましく見つめる。
普段は生意気なリョーマのこういう年相応の仕草はとても可愛い。


「食べないの?」

「俺はいいからお前は好きなの選べ」

「うーん、じゃあこれ!」


リョーマは決定したアイスを手塚に渡すと手塚は自分用の飲み物とアイスをレジへ持って行き会計を済ませる。


「ほら行くぞ」


手塚は会計を済ましている間、雑誌を立ち読みしていたリョーマを呼ぶと先にコンビニを出た。



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