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□Place to which it returns…
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「大佐、エドワードくんからお電話です」


そのホークアイの言葉にロイはガバッと書類から頭を上げるとペンを投げだし、勢いよく受話器を受け取った。というより、奪い取ると言った方が近い。

「エディ!!エドワード!!無事だったんだね!!」

「大佐…、ゴメン心配かけて。けどオレもアルも大丈夫!それで今からセントラル行きの列車乗るから。たぶん、夕方頃には着くと思う。詳しいことはそっち着いてから話させて」


それだけ告げるとエドワードは電話をきってしまい、今は無機質なプー、プーといった機械音しか聞こえなくなってしまった。


最近は小まめに連絡を寄越すようになり、最長でも3ヶ月に1度はこちらへ戻ってきていた恋人が1年近くも音信不通。

ロイは心配で心配で何かあったのではと夜も眠れない程だった。
それを紛らわすように休む暇もなく仕事に打ち込んでいたため部下達はこの上司が心配で堪らない。もちろん、自分達の可愛がっている姉弟のことも心配していた。


その人物から先程電話があったとホークアイから聞いた部下達はロイの執務室に集まっていた。

上司が何も言わない間は誰も何も言わず固唾を飲んで待つ。上司が口を開くのを。


「2人が今からこちらに来るそうだ。詳しいことはこちらに着いてから話すと」

「それ以外は何も言ってなかったんすか?」

「ああ。2人とも無事だということは言っていたがそれ以外は何も」

「そうっすか…」

「2人はこちらに向かっているということですがいつ頃到着するんですか?」

「夕方頃だそうだ」

「ではまだ時間がありますね。それでは仕事に戻りましょう」



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