駄文2
□その気持ちに気付くのは遅すぎて
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うるさい。十代、十代…
こいつが現れてから、生きるのが余計に面倒に思えてくる。
「おはよう、十代v
…元気ないな、大丈夫か?」
(誰のせいだと思ってんだ…!)
「……………ごめん」
「は?」
今までうるさかったこいつが急に謝りだした。おそらく俺が思いきり睨んだからだろう。だが、しかしこれはこれでどうも調子が狂う。
俺らしくないのかもしれないが……………
不審に思った俺は暫くこいつを観察することにした…
したのだが。おかしい。
あの日から今まで俺に付き纏っていたあいつが、今では俺の前に姿すら見せない。
(んだよ…………
いきなり現れたくせにいきなり消えやがって……)
どうも腹の虫がおさまらなかった。
あいつのことを嫌っていたはずなのに。
それなのに、今は……
なんであいつなんかのことで、こんなにイライラするんだ………!
俺は八つ当たりするかのように空き缶を蹴飛ばした。
その気持ちに気付くのは遅すぎて
(マジむかつく…………)