駄文2
□痛いほどの君の愛
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「おはよう、十代」
「…………………」
屋上に行くと、俺より早くこいつが来ていた。
瞬間、俺は昨日のこいつの発言をふと思い出し、今日からこいつと毎日顔をあわせる事になるのかと思うと気分が沈んだ。
「そ、そんなあからさまに嫌そうな顔することないだろ!?」
「嫌なもんは仕方ねぇだろ
俺って、思ってること外に出るタイプだしな」
「酷っ!俺は十代とただ仲良くしたいだけなんだぜ」
「俺はお前なんかと仲良くしたくねーから」
何だかんだ言っても、こいつはなかなか虐めがいがある。
ついつい暴言を吐いてしまうのも、こいつの反応が面白いからで。
思わず笑みがこぼれそうになる自分の口を憎んだ。
「なぁ、十代は何で授業受けないんだ?
一年の時は確かサボってなかったよな、デュエルも強かったし」
「……お前、喋りすぎ……
……俺は、そもそも最初からデュエルなんて興味なかったんだよ…!
楽そうだからここに入っただけ。
それ以上の理由なんてあるかよ」
俺は俺自身に呆れた。
何、ムキになってんだか…
無言になるこいつが気になり、ふと視線を向けると言葉が返ってきた。
「そっか…。
十代ってかっこいいな」
俺は耳を疑った。
何で…何がどうなって、かっこいいに繋がるんだよ……!
意味わかんねー……
「…お前、頭大丈夫か?」
「えっ、十代が心配してくれるなんて俺って愛されてんだな…!」
痛いほどの君の愛
(こいつは重症で末期だな………!)