□天使と悪魔2
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今日も神様に会えます。
事前にお会いできるとわかっていれば、もっとキレイにして来たのですが…。
ですが、そのままの私を見てもらうのも大切ですよね!
おまけが一人付いていますが、神様はお気になさらないでしょう。


「フェンさん、考えてることが口から漏れてますよ〜」


おまけ呼ばわりされたレノはやや距離をとってフェンに声をかけた。
レノの顔は若干青ざめてはいたが、まだ健全らしい。


「あら…?」


可愛らしく口を指で隠すフェン。
当人は気付いていなかったようだ。


「…神の所ってまだ?」
「もう少しです」


先程からそればかり聞いているような気がしてならない。
もしかしてこれは…。


「一つ伺いますがフェンさん、これってもしかして、迷子ってやつになったんじゃないですかね?」


フェンの笑顔が固まっていた。
そんな反応も出来たのか、と場違いな事を思うレノ。
それよりも、何故建物内で迷子なのか。


こんな広さを造り出した神はただのアホとしか言いようがない。
その前に、神は迷子にならないのか。
こんな所で迷子になった自分達がおかしいのだろうか。
なんだこれは、笑えてくるぞちくしょうめ!


クスクス笑い出したレノは端から見れば頭のおかしいコに見えるが、残念なことにそれをツッコム者はここにいない。


「迷子…」


フェンは珍しく考え込んだ。
いつも道りに、いつものように歩いていたはずなのに迷子になるとはどういう事でしょうか。
アレですか。
神様への愛が足りないから辿り着けないのでしょうか。
そんなはずがありません!
私の愛はそんな弱くはありません。
愛が問題でないなら、他に何があるというのでしょう?


フェンはクスクス笑い続けるレノを見て、納得した。


「レノ、天使になって下さい。今すぐに。」


それはミトコンドリアからやり直すことよりも難しいのではないかという要求だった。
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