夢小説
□薬売りと羽州の狐
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蓬は狐が出ると噂を聞いて羽州へと来ていた
日差しの暑さに溜め息を吐いていると長谷堂城が見えた
「聞き込みするか」
蓬は長谷堂城の門を叩くと細身の甲冑を着た男が出て来て「玄米茶」と言われた
その言葉に蓬は頭を少し掻きながら言った
「私は緑茶派だ」
「貴様!緑茶など、いかがわしい」
「では柚茶」
「柚茶など、いやらしい」
「じゃあ蕎麦茶」
蓬は甲冑の男とお茶の話しているとユニークな声が聞こえてきた
「貴公は何者かな?君、紹介してくれ」
「最上様!この城に用があるようで」
「狐が居ると聞いて来た」
「狐?」
「ふふん狐なら私が紹介しよう来たまえ」
蓬は城へと招待され玄米茶と和菓子を出された
和菓子を食べながら最上に狐の話を聞くと、待ってましたと言わんばかりに最上は立ち上がって目を輝かせて言った
「貴公が羽州の狐よ」
「お前が?」
「そうよ。それにしても君は、なかなか面白いな...貴公の所で働かぬか?」
小柄な姿と変わった性格が気に入り最上が蓬の顎を救うと蓬は最上の目をじっと見ながら頭を触った