Animal×Half(オリジ小説)
□7.『ちょっと強引な狼さん』
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それからどれぐらい歩いたかな…?
宿屋の前から大分歩いたと思うけど…。
―と。
やっとキーラが立ち止まる。
ココは…広場だね。
一体こんな所に来て何するんだろ?
そんな事を考えていると、キーラが振り向く。
その表情からは、先程の様な冷酷な感じはなくなっていた。
「ハハハッ、悪いな、ワタル。戦いに巻きこんじまって」
「う〜んまぁ、確かにびっくりしたけど…気にしないで?それより、怪我はない?」
「あぁ。…サンキューな、さっきは。まさかあのタイミングで斬りかかられるとは…な。油断した。」
苦笑いでそう言うキーラ。
「あ、あれは無我夢中だったから…」
「あの防護呪文がなけりゃ俺、腕一本はイってたな。」
俯いてじっと自分の腕を見つめるキーラ。
―いきなり、弾けるようにキーラが顔を上げる。
次の言葉は、僕にとって衝撃的なものだった。
「ワタル…俺と付き合ってくれ!」
「…………。Σはいぃ!?」