Animal×Half(オリジ小説)
□6.『大地を駆ける吹き荒ぶ風』
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だだだだだ、誰なのさ、この人っ!?
僕は内心超動揺していた。
だって、この人じっと僕の事見つめてきてるんだよ!?
背は…ダイと同じ位かな?
んで、ちょっと硬質そうな銀髪。
そして、一番特徴的なのは、耳。
多分だけど、大型犬か狼の耳みたいな感じ。
見た目クールでカッコイイ(僕目線でだけど)。
でも、何でこの人僕の事見てるんだろ?
…聞いてみなくちゃ、ね。
「あ、あの「お前。名前は?」
僕の言葉を遮って、青年が話しかけてくる。
「え?ぼ、僕の?」
「ああ。お前以外に誰がいる。」
暗くて表情はよく見えないんだけど、声色から察して、何か嬉しそうな感じだ。
「えと、ぼ、僕はワタル。君は?」
「そうか。いい名前だな、ワタル。俺の名前は…キーラ。キーラ・ゴレット。」
青年…もといキーラはそう名乗った。
「ワタル、お前何でこんな時間に外にいるんだ?」
「え?ただ眠れなくて…ちょっと外の空気を吸いに。」
「そうか…俺と一緒だな。」
「そうなの?」
「あぁ。…な、少し話をしないか?」
と、後ろにあるベンチを指差しながらそう言うキーラ。
ん〜…特に断る理由も無いし…
「うん、いいよ。」
「うっし。じゃ、行こうぜ。」
そう言って僕らはベンチへと腰かけた。