Animal×Half(オリジ小説)
□5.『旅の始まり、新しい場所』
1ページ/5ページ
―翌日。
僕が目を醒ますと、ダイは大剣を素振りしていた。
「…おはよ。何してるのさ?」
「おぉ。はよ。いや、俺朝練しなきゃ調子悪いからな。」
ダイは素振りをする手を休めずに答える。
「一体、何回やってんのさ?」
「ちょっと待て…998、999、1000っと!」
そう言うとダイは素振りの手を休め、大剣を置く。
「せ、千回!?」
「ああ。でもこれくらい普通だぜ?何かいつもより疲れてねーしさ。」
ダイは事も無げに言うけど…
「…っと、ワタル、今から買い物行くぜ。旅するための道具揃えなきゃ、だしな。」
「あ、うん!」
―で、場所は変わって、今は町の市場。
朝市って言うのかな?凄い活気!
で、ここで初めて「ゲーム世界の人」に会ったんだけど…
どうやら、この世界では僕のように「何も身体的特徴が無い」ってのが珍しいみたい。
殆ど皆、ダイみたいに尻尾持ってたり、そうでなくとも獣耳持ってたり…。
typeも色々あるみたい。猫っぽい人もいれば、馬っぽい人もいるし…
まぁ、市場の人達は皆いい人だったから、特に「僕たちと違う!」なんて事は思わなかったけどね。
「結構買い込んだな…。」
一時間程買い物をしてたんだけど、サービスとかで色々オマケしてくれたから、けっこうな量になっている。
「そうだね…あ、そうだ。このリュック使ってみる?」
ふと思い立った僕は、袋の中から青いリュックを取り出す。