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□一筋の光
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「新八ー、パン買ってこいよぉ」
ここは教室外れの廊下。
志村新八は同級生の男子に連れられてやって来た。
「い…やです」
「んだと!」
「お、お金がありません」
「あぁ?バイトしてんだろ?」
「それは家賃で…」
「家賃代ぐらい姉ちゃんが稼いでんだろ?」
「そんなことっ」
「いいから買ってこい!!」
首を横に振る新八に、その男はつかみかかって殴った。
「買うっつったら殴らないよ?」
「………っ」
新八は痛む腹をさすりながら売店の方へと走っていった。
これは、新八にとっての日常。