平凡マネと素敵テニス部の日常
□あとべくんとわたし
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初めまして!!景吾君!!
私達がまだ5才のときのお話。
親戚の集まりに参加した時だった。
大人達はビリピリしてて、
たまに聞こえるコソコソ話が怖かった。
『とうさま…?かあさま…??』
回りを見たら誰もいないことに気付いた。
『ふぇっ…えーんっ!かあ…さまぁ!』
「おい。」
後ろから声がした。
振り返ったらそこにいたのは綺麗な青い目をもった男の子。
「おまえ、真桜主人公の名前だな。」
『うん。そうだよ…。きみはだーれ?』
「おれは跡部景吾だ。」
『よろしくね、あとべくん(ニコ)』
「////景吾でいい。」
『わたしも主人公の名前でいいよ』
「わかった、主人公の名前な。」
『けいごくんの、とうさまとかあさまは?』
「むこうで、いろんな人と、はなしてる。俺はあそこにいる、おとなたちが大キライだ。」
『どーして?』
皆優しそうだよ?
おかしをくれるし、ほめてくれるよ。
「あいつらは、おれたちをみてるんじゃない。[跡部]をみてるんだ。」
『??』
けいごくんの言ってることが分からなかった。
だってけいごくんのは跡部でしょ?
『??』
「わかんないか…だからおれたちが金もちだから優しいんだよ。」
『おかね…?』
「そうだ。おれはみんなとかわらないのに、跡部のむすこだから、かわいがられる。…きぶんわりぃ」
けいごくんは、わたしの分からないことばかり言う。
でもね、けいごくんは寂しいんだ。
誰かにギューってしてほしいんだ。