ベーコン・レタス(B・L)

□治療
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誰がやったのかはわからない。
空座町に蒔き餌がまかれ、虚がたくさん集まってきたのだ。
石田君、黒崎君、佐渡君と一緒に、私は戦った。


なんとか全て倒すことができたけど、石田君が左腕を怪我してしまった。
私は、治そうと思って石田君に駆け寄った。

「石田君っ!大丈夫?」
「ああ。大丈夫だよ、井上さん。」
「今から治すね。」
「いや、いい。黒崎っ!!」

石田君は、私を避けて黒崎君を呼んだ。
何で・・・?

「何だよ、石田。」
「黒崎・・・治せ。」
「はぁっ!?」

黒崎君が目を丸くして驚いた。
それは私も同じ。
だって、治すのは私の仕事だから。

「んなこと、井上にやってもらえばいいだろ?」
「黒崎にやってもらいたいんだよ。井上さんじゃなくて。」

何を言っているんだろうか、石田君は。
私が居るっていうのに、何で黒崎君に頼むのだろう。

「ったく・・・仕方ねーな。」

黒崎君は素直に服を破って止血をしている。
私がやった方が、絶対いいのに・・・
何で、何で二人は・・・

頭が痛い。
黒崎君!!
石田君!!
二人は私を必要とはしてくれなかった。
私はどうすればいいの?
黒崎君が好きなのに・・・
私を拒絶しないでっ!!


「弧天斬盾!私は、拒絶するっ!!」


私は、石田君を殺そうと思った。


「井上っ!てめぇ・・・っ!!止めろ!!月牙天衝!!」


黒崎君が石田君の前に出て、月牙天衝をはなった。
そのまま私のほうへ向かってくる斬撃。
逃げられ、無かった。


ああ、ここは、なんて暗いところだろう。


 
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