□未来時代
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溜め息をつき、亮は仕方なく飴の袋を開けてランボに1つ渡した。

「ランボさん、なるべくならブドウの飴がいいな」

「わがままいわない。あげるだけありがたく思え」

こんな事で時間をかける暇はない。

少しでもレベルを上げて、あの忌まわしい赤い稲妻に勝つのだ。

あれから何度も勝負をしているがどうしても引き分けで終わってしまっている。

「んじゃあな」

亮は歩き始めたところで足を止めた。

行く手を黒スーツにサングラスの男達が塞いでいる。

少し前のギャング物の映画でよく見る、典型的なマフィアだ。

「(何でそんなのが日本にいるんだよ……。日本はヤクザだろ)」

逃げようにも逃げ道は塞がれているらしい。

さらに言うならば亮に喧嘩の経験はない。


いや、あるにはあるがそれはゲームの中。

リアルでの喧嘩はしたことがなかった。


「……観念するんだな」

「絶対何か勘違いしてるだろ」

問答無用らしく男達が銃を抜いた。





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