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□大空のツバサ(仮題)
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まだツナが5歳児だった頃、超直感に導かれるようにして深夜家を抜け出したことがある。
「……天使?」
電柱の上に立つその青年は、屋根の上にいるツナを見て酷く驚いた。
「……俺が見えるのか……」
「見える」
青年の背中には物語の中でしか見たことのない翼が生えていた。
前から幽霊の類はよく見ていた。
だが天使を見たのは初めて。
「なるほど……。上位次元を認識できるのか」
青年は手でバッジを弄ぶ。
その瞬間何か嫌な予感がした。
「……へぇ。スキャンを認識……?いや、超直感、というやつか。……なるほど」
超直感、という単語にツナは敏感に反応した。
瞬時に警戒するツナを見て青年は笑みを浮かべる。
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