☆
□ごちゃ混ぜ
3ページ/9ページ
協定
「久しぶりだな、キリエ」
キリエはザーフィアスの町で声をかけられ、振り返った。
「……ユーリ。あれから何年経った?」
「数えてないな。……あの頃は俺もガキだったな……」
遠い目をするユーリ。
「……ねえ、どうしてユーリの方が身長高いの?」
キリエは174センチ、対してユーリは180センチだ。
「ハハ、いいじゃないか。……つーかキリエ、キャラ変わったか?髪の色もだけど、性格もな」
キリエは金色の髪をいじる。
「こっちもいろいろあったんだ。何か、今はこっちの方が自然なんだ」
「一応話は聞いてるぜ。ドジって記憶媒体無くしたんだって?」
「うん……。でも、あれでよかったんだ。モルテや……皆と会えたし」
「……そっか。いいのか?」
「これが僕の役目だもの」
「そっか……。お前が来たって事はやっぱそうなんだよな……」
ユーリは頭を掻いた。
「……どうする?」
「決まってんだろ?星喰みを消してやる。昔は封印が精一杯だったが……今度こそ」
「凛々の明星だっけ?」
「ああ。ま、あの伝説はいろいろ捻じ曲げられてるけどな。今じゃ知ってるのはごく僅かだ。……とにかく、テルカミューレは滅ぼさせないからな」
ユーリの鋭い視線を受け止めるキリエ。
「……分かったよ。とりあえずユーリに任せる。けど……星喰みの意思が蔓延したら……」
「させねーよ。絶対に。だから、黙って見てろ」
「……そうだね。じゃあ、見せてもらうよ」
キリエの姿は町の雑踏にまぎれ、消えた。
.