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□この空の下で
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一護はいつの間にか薄暗い堂に迷い込んでいた。
「ここ……どこ……?」
一護自身家が広すぎてどこに何があるか把握していない。
部屋でつまらない授業を受けるのが嫌で脱走したのはいいのだが、どこかに迷い込んでしまったらしい。
もし一心が見つけてくれなかったら……という怖い考えがふと脳裏を過ぎる。
「か、帰らないと……」
「珍しいな。子供か?」
誰もいないと思っていた堂の奥から声が聞こえ、一護は跳びあがった。
「わっ!?」
「あ……驚かせたか?」
暗がりから浮かび上がったのは、まだ18歳程度の青年。
だがここではあまり見かけの年は関係ない。
18に見えて実は何百年も生きているということはざらだ。
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