□偽りの生活
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虚ろなる導き手は歪められた願いを叶えるために各地を黒い霧で包む。


絶望喰らいはただその食欲のため、餌を増やすために種族間の対立を煽る。



目的、手段は違うとはいえやっている事は同じ。








ヴェイグは空を見上げた。

一体あれからどれほどの時が流れた?

最早数えることは止めたが、この国の歴史が過ぎた年月を語っていた。

「……長いものだな」

この村に来てから早数年。


各地でフォルス能力者が顕現してから、約1年。


ここでの生活は楽しくて、短い時間が尚更短く感じてしまう。


だがそれも今日までなのだろう。


先見で嫌な卦が出てしまった。


その結果をもう1度確認してから、ヴェイグは溜め息をついた。







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