風吹き抜ける大地

□再会のトキ
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ごろつきの町、パイラタウン。

マサがこの町に来てから数年はたとうとしている。


故郷の村はあの襲撃の後、要を失った村は2つに分かれた。


即ち村に残るか、否か。


村長を始め村を出て行った者達はレオを探し、レオの両親を始め村に残った者は細々と暮らしている。


マサはすぐに村を出た。


親の庇護下にいるのが嫌で、実力主義とも言えるパイラタウンに来たのだ。


ラルトスやブルーのおかげでコロシアムにも優勝し、賞金のおかげでそこまで生活には困らない。


マサ本人が襲われても、そこら辺の大人には負けない。

そこだけは村の風習に感謝した。


あの村では文武両道が普通で、古代文字だけでなく格闘技まで教わっていたのだ。

運動の苦手なクレインでもごろつきに引けは取らない。


喧嘩やポケモンバトルに明け暮れるうちにパイラでも一目おかれるようになり、自然と警察にも目を付けられるようになった。






パイラと言う町柄のため、犯罪者はよく来る。

町の入り口にいると出入りする人が分かる。

「(ありゃスナッチ団だな……)」

特徴ある赤いジャケットに「盗」の文字。

最近ポケモンを盗むというので有名になってきた組織だ。


正直係わり合いたくない。


マサはさっさとその場を離れようとして、その目が留まる。


大の大人に紛れて子供がスナッチ団の中にいた。
意志の強そうな瞳に逆立った髪。

そして忘れもしない顔の白いライン。

「レ、オ……」



ずっと探し続けていた相手。





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