風吹き抜ける大地

□過去と未来
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「ねえ、レオ」

全てが終わった後、クレインは真面目な顔でレオの肩を叩いた。

そして他の人には聞かれないように小声で言う。

「レオ、知ってたんじゃない?」

「……何を?」

「体を保たせる解決方法」


レオの表情がかすかに動いた。


「……何の事だ?」

「僕がミレイちゃんのお祖父さんの家に行ったのは知ってるでしょ?」

「……ああ、らしいな」


それもマサから聞いている。


「セツマさん言ってたよ。レオも本を興味深げに見てたって」

セツマやローガンに読めない文字でも、レオやクレインなら読める。

だからセツマはレオがどんな本を読んでいたのか分からない。


だが、あそこにあるのならレオが読んだ可能性もあるのだ。

「だから、知ってたんじゃないの?」


クレインの質問にレオは答えられなかった。






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