海の包容
□審神者になった元勇者
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その審神者は、異国の者だった。
金の髪に青い瞳というのは、純粋な日本人にはあり得ないもの。
その審神者は、子供だった。
年のころは12、3だろうか。短刀たちと同年代に見える。
何より目を引いたのは、その審神者の耳だった。
その審神者の耳は長く、尖っていたのである。
刀剣男子の中では、金髪や青眼というのはあり得ない色ではない。だが、その耳だけは他に類を見なかった。
「これは、生まれつきだよ。……そもそも、俺はこの世界の人間じゃないし」
そう困ったように笑うその本丸の主は、名をリンクといった。