空に消える夢
□疲れた1日
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「………」
「………」
「………」
「よく来たな、お前ら」
ウィルに呼び出されて来てみれば、待っていたのは山のように積まれた紙の束。
「……何だ、これは」
「遺跡船を回っているうちに増えた魔物のデータだ。色々と立て込んでてすっかり溜まってしまったからな、お前達に協力してもらおうと思ってな」
セネル、シャーリィ、クロエは黙り込む。
「本当はジェイも呼んだんだが……まだ来ないな」
「このことに気付いて逃げたんじゃないか?」
ぼそりとセネルが呟く。
「ノーマとシャンドルは呼ばなかったのか?」
「あいつらが来たらせっかくまとめた資料がぐしゃぐしゃになる」
それには納得。
「……それで、私達に手伝ってもらおうということですか?」
「そうだ。ほら、さっそくやろう。3日で終わらせるぞ」
「えっ!?」
「3日!?」
「3日だと!?」
その宣告にセネル達は青ざめる。
この資料の量、一週間でもできるかどうか……。
「……レイナードは私達に死ねというのか?」
「……どういう意味だ?」
「さあ、早速やろう」
拳を握り締めたウィルを見て、クロエは用意された席に座った。
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