儚い幻
□とある不幸な少年の幕開け
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えーっと、どうしてこうなったんだろうか。
今は授業中のはずだ。うん、時計を確認しても、休み時間になるにはまだ20分以上ある。
でも、これ教室抜け出してもいいよな?
うん、抜け出したい。
抜け出せるものなら。
「テメ!果てろ!」
「噛み殺す」
ダイナマイトとトンファーの嵐。
賢明なオレ達一般生徒は机をバリケードにして教室の片隅に避難中。
自分の逃げ足の速さに感謝、だ。
えっと……今日獄寺は遅刻して来たんだよな……。
で、「10代目に会いたいためにソッコーでダイナマイト仕入れてやって来ました!」って言って教室に飛び込んできた。ちなみに授業中。
この場合、10代目っていうのはダメツナのこと。どうして10代目なのか分からないけど。
ダメツナ見てる限りヤクザとかの10代目じゃなさそうだし……なら何かの店の後取りなんだろうな。
でも、ダメツナの家って普通の家だよな?
一体何の10代目なんだろ。
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