儚い幻
□大空と翼
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「……こいつが?」
久しぶりにツナの家を訪ねると、そこには1人の赤ん坊がいた。
「うん。リボーン」
心底嫌そうにツナはリボーンを紹介した。
「ちゃおッス。お前が桜庭音操だな」
ツナの友人のことは調査済みだった。
桜庭音操。
渋谷区に住んでいる中学生。
ツナが渋谷に買い物行ったときにたまたま知り合い、友人になったという。
どうやら迷っていたツナを案内したというのだが……。
「俺のこと、知ってるのか?」
少しだけネクは驚いて見せた。
「ツナの家庭教師だからな。生徒のことを調べるのは当然だぞ」
「……ツナも大変だな」
「全くだよ……」
嘆き悲しんでいるツナ。
「それに、1歩間違えればストーカーだ」
「気付かれるようなヘマな真似はしねーぞ」
「………」
ネクも溜め息をついた。
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