海の包容
□すばらしきこの人生Ⅱ
3ﾍﾟｰｼﾞ/44ﾍﾟｰｼﾞ
ヨシュア編 １日目
目が覚めればスクランブル交差点。
「また……ここからやり直しか……」
頭を押さえ、俺は立ち上がった。
だが前回と違うのは、記憶があるということ。
７日間生き残り、何としても生き返らなければいけない。
シキのために。
「はっ……やっぱり俺はシキが大切なんじゃん……」
まさかこんなことで自覚させられるとは。
以前の俺ならそんな事思わなかったのに。
「さて……どうしようか……」
周囲を歩いている人間は俺の存在に気付かない。
携帯を見てみるとミッションが表示されていた。
ゲーム１
３０＋７４＝
制限時間は６０分
未達成なら破壊
読み終わると同時に左の掌に痛みが走る。
見なくても分かる。
タイマーだ。
右手に刻まれた数字が減っていく。
「ゲームマスターが代わって出題形式が変わった……」
前回の通りにはいかないかもしれない。
だが、それよりもまずはパートナーだ。
まさかパートナーなしでサイキックを使うわけにもいかない。
「そうだな……ハチ公前に行くか……」
あそこには人がよく待ち合わせしている。
シキともそこで会ったんだ。きっとまた誰かいる。
そう信じたい。
.