Boy

□傷とキス
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「沢田。」

「?なんで…ぐはっ!!!!」

「おい、了平!!」

「十代目!!」

「やはり、京子を巻き込んだことは許さん。…だがオレも男だ。この一発で次に進むことにする!!」

「てめーよくも十代目に!!ぶっ殺してやる!!」

「おちつけ獄寺!!」











『傷とキス』











「…痛い…。」

殴られた鼻を押さえながら、自分の手で湿布を貼っていた。

獄寺君に頼むと何かと、大変そうだし…。
山本は、今スクアーロさん?と一緒にいるから無理だろうし…。

兎に角、隣でそわそわと隠れている獄寺君を無視しよう、うん。

「沢田ぁぁぁぁ!!!!!!」

極限ー!!
とか叫びながらドアを開けて、了平が入ってきた。

「お兄さん!!」

来るとは思ってなかった人が入ってきて、沢田はびくっと驚いた。

「さっきは、すまなかった!!」

大声を上げて、了平は謝る。

「いえっ!!平気です。こっちこそ相談もなしにすいませんでした!!」

沢田も了平と同じように謝った。

「しかし、オレが付けた傷を付けられて良かったぞ!!」

「はい?」

「なんでもない!!極限に練習だぁ!!」

再び、叫んで出ていった。

…なんだったんだろう…。

綱吉は疑問に思いながら、練習場へ向かった。











「綱吉。」

声がして後ろを振り向けば、前にどこかに消えた人。

「雲雀さん!!」

パタパタと近づいて、二人とも抱き締め会う。

「綱吉…会いたかった…。」

「俺もです。」

軽く唇に触れるキスをして離れる。
キスした時に匂いに気が付いたのか、雲雀はツナが顔に貼っていた湿布をべりっと剥がした。
ツナの鼻が真っ赤になっていて…。
途端に、雲雀の周りの温度が急激に下がってツナは後退った。

「この傷は?」

ちょんと、指を鼻に乗せ、雲雀の後ろに何故か般若を見ながらツナは答えた。

「あぁ…お兄さんにちょっと…。」

「…っち、笹川の奴…兄妹揃って…。」

「?」

舌打ちをして、傷跡をベロリと舐めた。

「な…ひ、ひひ雲雀さん!!!!」

赤い鼻の様に顔も同じような色に染めながら、ツナは雲雀が舐めた所を手で覆った。
その瞬間、雲雀はツナを再び抱き締めた。

「綱吉…僕以外に傷つけられるとは良い度胸してるね。」

「へ?」

「お仕置きだよ。」

「…はいぃぃぃぃぃ?」

雲雀は形の良い唇をにやりと上げて耳元で囁き、首に噛み付いた。











「笹川了平。よくも僕の綱吉に傷を付けたね。」

「…なんのことだ!!雲雀!!」

「ふん、バレバレなんだよ。」

「極限に負けないぞ、雲雀!!」











補足

えーっとヒバツナ←了平です。
あれですね、キスマークの応用。
自分のものとして傷を付けるみたいな。
まぁ、ツナは気付かないという…。

たった一ページの出来事なのに、ここまで妄想が広がります。

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