Boy

□『景色』
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「おい!!こんな抗争中に書類の整理か?ダメツナ!!」


家庭教師が、俺に銃を突き付けた。


「まあね。抗争と言っても、気に入らない下級のファミリーが反乱起こしただけだろ?皆には、上だけは殺すなって言ってある。」


「何を考えているんだ?仲間、死ぬぞ?」


「分かってるくせにー。大丈夫だよ、残りは俺がやるから。」


読心術を心得ている彼なら昔は、考えていることは分かっていたはずだ。

しかし現在、家庭教師は俺の心を読むのは出来なくなったと前言われたのを思い出した。

当たり前だ、マフィアのボスが心を読まれたら全てが駄目になるのだから、読まれないように鍛練したのた。
逆に今は、俺も読心術を心得ている。



「おまえこそ、お前の心は読めないの知っているくせに。」


と、彼が呟いたのは俺は知らない。

考えながら手を動かしていた書類を封筒に入れて、引き出しに片付けた。

相変わらず、銃声は響いたまま。

イタリアみたいな綺麗な町並みには、やっぱり銃声なんか似合わないな、なんて思いながらグローブをはめる。

銃声が近くなってくる。

が‥扉の前で止まった。








バン!!









『ごきげんよう。ドン・ボンゴレ。』


「こんにちは。」


ドアを豪快に開けて入ってきた男は、中年のなんとも油塗れの人物。

いかにも、裏で仕事してます、という人物だ。

俺は、平常心を保ちながら笑顔で挨拶した。


「ここまで、力付くで来たということは、要望かなんかでしょうか?」


『さすがは、ドン・ボンゴレ。この館の人達は、全て殺さしてもらいました。残ったのは、貴方達‥アルコバレーノとドン・ボンゴレだけです。逃げようとしても、逃げられませんよ?ざっと100人いますから‥。』


「‥用件は?」


『さすがは、ドン・ボンゴレ。話が早い。私達は、ボンゴレを支配下にしたいんですよ。』


「ふざけんなッ。」


リボーンが、そいつに向かって撃とうとするが、俺はリボーンの前に手を出して静止させた。


「黙って、リボーン。それは、残念ながら無理な話です。」


『そうですか‥。』


中年の男は、わざとらしく『それは残念ですね』と悲しむふりをしながら、拳銃を取り出して話を続けた。


『話が聞けないのでは、しょうがない。消えてもらいましょう。』


そう言いながら、俺に拳銃を向けた。


『さよなら、ドン・ボンゴレ。』







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