Boy
□『十年後に来てしまった綱吉くん。』
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部下の注目が集まる中、会議は途中で中断され、部屋の角で俺と守護者が集まった。
「皆変わりましたね。」
俺は、集まった守護者を見渡してそう言った。
守護者達はスーツだった。
様になっている‥皆はマフィアなのだろう。
俺は、守護者を巻き込んでしまったことを後悔した。
皆それぞれ夢があったのに‥
そんなことを考えながら、皆を見ていたら、後ろから声がした。
「相変わらず、綱吉は小さいね。」
「ひ‥雲雀さん。」
「ワォ、何怯えているの?今の君は、むしろ笑って答えるのに。」
雲雀さんは、笑いながら答えた。
十年後の俺は、一体どういう性格なんだろうと疑問に思った。
きっと俺は、マフィアが板に付いているのだろう‥
それともまだ、ひぃひぃ言っているのだろうか‥。
「綱吉君、考え中に失礼します。一応言っておきますが既に5分経っていると思うのですが‥?」
いつのまにか隣にいて、思考を読んでいた骸が時計をみて言った。
「え?あっ‥そういえば前、ランボがバズーカを改造してもらった‥なんて言っていたような‥言ないような‥。」
だんだん思い出してきた、たしか‥『一日は戻れない』ということを言っていたような‥。
ということは‥あと一日‥この場所にいなければ‥
このマフィアのアジトに‥ということは‥俺はボンゴレのボスになんだよな?
「今頃気付いたのか、ダメツナ。」
「そ‥その声は‥り‥リボーン?」
聞き覚えのある台詞で、振り向いて、後ろにいたのはやっぱり家庭教師で前よりは随分と成長してはいたが、性格は変わらないようだ。
「相変わらず、ダメそうな顔だな。まぁ、思う存分雲雀に鍛えてもらえ。」
「えっ、嫌だ。」
「何言ってんだ?ダメツナなんだから、鍛えやがれ。雲雀、相手してやれ。」
「勿論行くよ、綱吉。」
そういいながら、雲雀さんは愛用トンファーを出して笑顔で近づいてきた。
もはや、会議中とか関係なくて俺は死ぬ気で逃げた。
「待ちなよ。」
「嫌だぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
男の叫び声が、アジトから聞こえたという‥
あと一日、俺は生きていられるのだろうか‥唯一の心配事だった。
END
→アトガキ+おまけ
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