長編小説
□第一章
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第二話:ささやかなきっかけ
執務室。
グリーンはここで黙々と書類を片付けていた。
昼過ぎになり、落ち着いてきた頃、まるでそれを狙ったかのようにある人物が現れた。
「グリーン!聞いたか!?」
バンッと勢いよく扉が開かれると、そこにはグリーンの幼馴染み兼カントー国大将軍のレッドがいた。
「………何の用だ。」
不機嫌オーラー丸出しでいるグリーンに対し、物怖じすることもなく、話を続ける。
「『何の用だ。』じゃねぇよ!ブルーが、ブルーが…」
「あのやかましい女がどうかした。」
一刻も早く話を終わらせたいグリーンは、慌てるレッドに話を促した。
「どうしたもこうしたもねぇよ!!
ブルーが…ブルーが…
結婚するらしいぞ!!」