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□ある証明
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鮮やかだった あの太陽が
剥がれ落ちて過去を閉ざして

世界が止んだ ほんの数秒に
絡んだ線を繋ぎ直して

雨曝しの水芭蕉が伝えていたのは
一つの"証明"

憂うだろうが 歪むだろうが
その花は確かに此処に在った

吹き荒ぶ風の上に茜色の空
夜が狂いだす前に …手を伸ばした

今 光の中 鮮やかに舞う海
遥か遠い丘で あの鐘が響く
追い掛けた夏の暮れゆく旅路を
未だ果てぬ声 ほとばしる方へ


鮮やかだった 遠い幻を
追い掛けていた小さな声

ほんの僅か そんな声が
世界を救う事もあるだろう

絶え間なく流る風 迫る夜に走る声
抱えた一つを手に …未来を描いた

今 光の中 溢れ出す意志の
その一滴が花咲かすのだろう
追い掛けた夏の暮れゆく旅路を
未だ果てぬ声 遠ざかる

吹き荒ぶ風受け 今 意志を掲ぐ
遥か遠い丘で 今 鐘は響く
何度でも息を深く吸い込むのだろう
 
 

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