はなちゃん

□テスト
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こんにちは。
はなちゃん(あだ名)です。

今日はみんなが嫌がるテスト期間らしいです。

「らしい」っていうのは、
別に余裕な訳ではありません。

昨日までそれを知りませんでした。

いや、知ってたはずなんですけどね…忘れたんですよ。


混乱しているはなちゃんは、
誰に言うこともなく思っていた。

「はーなーちゃんっ!」

エイムがやってきた。
エイムは手に教科書を持っている。

「ここの問題がわからないんだけどさぁ、はなちゃんは解る?」

見せてきた引き算の問題に唖然。

『こ、こんなのやったっけ?』

はなちゃん六歳。
重度のアルツハイマー。
あるいは、ただの馬鹿。

「あ。それってこの前のでマス?これは普通に引けばいいですマスよ」

割り込んできたのは、日本語のおかしい小学生、ジョンファン。

「え?ホント?…あ!ホントだ!ジョンファンすごーい!」

なんて言ってみるけど、あまり興味のないエイム。

しかも聞いてさえいないジョンファン。

さらに訳がわからなくて深い心の奥底で「日本人は頭が悪いんだな」と、現実逃避するはなちゃん。

三人一緒にいるのをみていると、
初々しさの欠片もなくて涙が出そうだ。

「はーいみなさーん!テストしますからねー。机の上片付けてー」

がたがたと教室中がうるさくなるとき、三人はそれぞれの思いを胸に席に着いていた。
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